合板
異なる特性の板材を組み合わせることによって反発力と剛性のバランスをとる。これにより、単板ラケットに比べて多彩な特性のラケットが作られ、品質のばらつきも小さい。シェークハンドに最も多く用いられ、基本的に3枚合板、5枚合板、7枚合板に大別される。また、特殊素材との併用が可能なのも特徴である。しかし、ラケットは反発力や剛性の他、打球感などの要素も含まれるため、木材合板の打球感にこだわる選手の中には、特殊素材を用いない合板ラケットを使用するケースもある。合板の構成は5枚合板を例にした場合、中芯材を2枚の添材で挟み、さらに2枚の上板で挟んだ構成になっている。打球感や弾みに関しては、使用する木材や特殊素材の組み合わせにもよるため、様々なタイプの物がある。
中芯材はラケットの大元となる木材であり、使われている木材や厚さなどによって弾みの度合いが異なる。一方、添材と上板は反発力と剛性のバランスをとるために用いられる。和材や洋材など多種多様の木材が用いられるが、柔らかすぎるものは上板には用いられない。
木材は檜、桐、バルサ材、柳、アユース、アバシ、リンバなどが主に用いられている。従来は、弾みに優れて安価で量産できることから桐が中芯材によく用いられてきたが、桐は一度湿気を吸収してしまうとラケットに狂いが生じやすく、質量が軽い材質ゆえにブレードの薄型化が困難であることなどから、ノングルー以降の現在においては、軽量かつ薄型化とコストダウンが可能で、桐よりも強い打球を可能にするアユースやアバシが中芯材に多く用いられるようになった。
変化形表ソフト
粒は円柱型。ナックルなどの変化が出やすい設計になっている。

粒高ラバー

スポンジのついている粒高ラバーと、ついていない粒高一枚ラバーの総称。表ソフトラバーよりも粒がさらに高く、細いのが特徴。表ソフト以上に自分で回転を与えるのは難しいが、相手の回転の影響も受けにくい。それ故、相手の回転をそのまま残して返球することも可能であるという特性もある。打ったときにその粒がボールを弾くため、普通に打球すると打った動作と反対向きの弱い回転がかかる場合が多い。実際は相手の打球の質にも左右されるため、扱う側も予測しなかった回転や変化がでることもある。主にカット型や前陣攻守型の選手が変化を付けるために用いるが、反転型のラケットに貼って使用する場合もある。イボ高とも呼ばれるが、イボという語感を避け、粒高ラバーと称されることが多い。

一枚ラバー

表ソフトラバーからスポンジを除いたもの。第二次世界大戦以前はこのラバーしかなかった。あまり弾まず回転をかけにくいラバーだが、安定した打球を打てるという利点はある。現在このラバーを用いる選手は非常に少ない。
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